2011年よりシドニー在住。3児のママ。レッジョ・エミリアの幼児教育について日々発信。更なる教育実習に取り組む予定。
2019年よりロンドン在住。3児のママ。保育園のキッチンアシスタント。
京都在住。3児のママ。
料理オタク。京都河原町で玄米菜食にこだわったカフェを営業していたが、コロナを機に閉店。今はヴィーガンレシピを発信するクリエイターとして活動中。
ゲストトーク!:イソカカさん
ロイホとかアレルギー対応ありますね。だから逆にファミレスとかに行った方が食べるものあると思う。個人店だとそこの店主に委ねられることが多いから。私の叔父が飲食店やってて、よくハラルの人が来るらしいんですよ。最初はよく分からなくてとりあえずお肉避けたら、実はお酒もダメだしお酢もダメで。どうも発酵していたらダメらしく、そうすると調味料がとにかく使えず。
それは菌がダメなんですか?
いえ、一旦お酒になっているというのがダメらしいんです。
なるほど、ではみりんもダメなんですね。
そう。日本の醸造方法だとダメらしくて。だからもう塩、こしょう、オリーブオイル、砂糖をどんどんどんと並べて、「これで味付けてくれ!」としたらしいです。まあそれは熊本の田舎の話なんですけど、そういう経験のようなきっかけがないと、世界の食事情は中々知れないんじゃないかなと思いますね。
ハラルはちょっと難しいですね。最初にしてはレベルが高い。シドニーで保育士をしていてもあまり聞かないです。
ベジタリアンという括りにしてしまうのかもしれませんね。
アレルギーにしても何となく日本より多いなという感覚はありますね。ナッツと卵は基本保育園に持込厳禁です。カップケーキはグレーですけど。あと基本的にシェアするのは禁止ですね。お友達のものを食べない。
本来分け合いっこするという精神はいいのにね
誕生日にケーキを持ち込むことがよくあるんですけど、食べられない子は見てるだけで、あの制度、私ちょっと辛いんですよね。でもほとんどの子は嬉しいし、難しいですね。
日本の小学校ではどうやってアレルギー対応しているんですか?
うちの子の給食は校内で作られているんですけど、アレルギーある子はお弁当持ってきていますね。例えば今日の主食はパンてあったら、家から米粉パン持ってくるとか。
一部切り替えもありなんですね。ということは親が毎回メニューをチェックしているんでしょうね。子供も自分でしっかり判断しないといけませんよね。
そういった親御さんからインスタで相談されたことがあります。でも大変ですよね。2日に1回パンのこととかあるし。
アレルギーと子供たち
オーストラリアは離乳食を始めるのが生後4ヵ月と早めで、だからアレルギーが出やすいのではないかって、個人的には思っています。あくまで個人的にですが。それでうちは1才までミルクで通してたら、一体いつになったら始めるんだ⁉って保育園に急かされました笑。ただ、うちの子はアレルギーというわけではないんですが、繊細な子で、食べたものに強く影響を受けるんですよね。砂糖を食べるとテンションがすごく上がって下がるとか。だからグルテンも少し気を付けてます。
グルテンアレルギーって難しいですよね。目に見えないから、私いつか仕事でやらかさないかと心配で。日本ではあまり馴染みのないアレルギーですよね。これってやっぱり、西欧人はパン、パスタを小さい頃から食べ過ぎているせいではないかと思ってしまいます。ただ、ここでは食べる食べないが子供に委ねられているのはいいと思いますね。私が小学生の頃は全部食べるまで休み時間に遊べないクラスもありました。
無理に食べさせるという行為が虐待扱いになるんですよね。
食べられる子食べられない子、食べる家庭食べない家庭、色々あるということを子供たちにどう伝えていくかが大事ですね。
一緒に買い物とか行くと、何でこれ買うのかって聞かれて説明する機会がありますよね。
学校でも色んな子がいると、何で?って考えますよね。うちの子はキリスト教系の学校に通っていますが、他宗教で教会に一緒に通わない子もいるんです。何であの子は一緒に行かないの?とか考える機会があるのいいなと思います。
アレルギーに関しては、最近お友だちとお菓子をシェアするのでも、「アレルギーないよね?」って確認するようでだいぶ認識が広がってきてるなと思いますね。
え!それは子供同士でその確認をするんですか!?すごい。それはもはやマナーとなっていくんですね。いつか「バカ!なんで○○君に事前にアレルギー聞いておかなかったの!?」というシーンを少女漫画とかで見そうです笑
多様性の食習慣について
日本では外食するときに気を遣うから、もう少しお店側も対応してくれてもいいんじゃないかなとは思いますね。私がやっていたお店も、対応しているうちにそういう口コミが広がって、外国人観光客に広まっていきました。
対応は英語になるんですか?
そう。もう必死。どうしようもないときは食材を見せて確認することもあったし。でも次第にセリアック病とかヴィーガンとか覚えていきました。困ったのは、ナツメグを抜いてくれとか、提供した後に何が入っているのか確認されたりとかするとき。せめて事前に言って~!時間があるときには紙に書いてあげました。コレとコレとコレがダメって日本語で。これを見せれば他のお店の人も分かってくれるからって。
めっちゃ親切!それは口コミ書きますよ笑。そのカード、商品化するかアプリにするとよさそう。
英語聞き取れたと思っても違うことありますからね。アレルギーじゃなかったら体に異常は出ないけれど、でも食べたくないものを口にしてしまって、泥水を飲んだような気分になる人もいるらしいんです。神の教えに背いてしまったと思う人も。日本を旅行中にそんな気持ちになってもらっちゃ困りますよね。パンデミック前の2018年のデータで、訪日外国人に聞いたところ、自分の食事制限の基準を緩めないと食事が出来なかったという割合が日本は高かったらしいんですね。それで、もっと理解を深めようと、セミナーなどを国が主導して行うようになっていました。私もこの間ヴィーガンやベジタリアンが集まる会に行ってみたんです。でもやっぱり、完全にヴィーガンという方は少なかったですね。
私もヴィーガンとは言いきれないけれど、動物愛護の精神で牛肉と豚肉はあまり食べないんです。鶏肉もレンジフリーかオーガニックのものを選んだり。人に押し付けるつもりは全くないんだけど、オーストラリアはその選択肢があって、消費者として選べるのがいいと思う。
そうですね。初めスーパーで戸惑いました。ヴィーガンコーナーとかあるから、チーズがあっちにもこっちにもあって、配置がつかめませんでした笑
保育園の給食は?
私、料理系の発信させてもらっていますが、野菜中心とかヴィーガンとか言うと、めっちゃ抵抗感があるらしくて…。
私も自分としては食材にこだわって選んでいるけれど、あまり人には言わないようにしていますね。
意識高い系に加え、それができる経済力アピールになってしまいそうですよね。
そう。もう全然そんなことないんだけど、それで健康を崩す方がお金がかかるんじゃないかと思うから。安いものは健康コストがかかっているものもあると思う。
職場の保育園にヴィーガンの子がいるんですが、それを主張する姿勢ってすごいなと思うんですよね。キッチンに負担をかけるわけじゃないですか。それを負担と思ったらいけないんでしょうけれど。
ようこさんのところはどうやって作り分けているんですか?
その日その日で、このクラスにヴィーガン食、このクラスにグルテンフリー食、このクラスはベジタリアンが3人とか、全体の分を仕上げる前に取り分けています。しかも、子供たちだけでなく、先生にも多いんですベジタリアンが。それは必須ではないけれど、一応、両方用意してあげてますね。鍋の数を増やしてくれるなって思わないように気を付けようと思っています笑。
めっちゃ分かる。鍋も調理器具も分けるから。
表示すること(物も人も)
日本は食品添加物の表示方法が変わりましたよね。スラッシュが入っていて、あれすごい見やすいです。
見やすさで言うとイギリスはアレルギー食材に関しては太字で記載されてますね。私は添加物が英語でいろいろ書いてあっても難しいので、Yukaというアプリで点数を見てます。バーコードを読み取ると添加物などを考慮した点数が出て分かりやすいんです。そうでないとシリアルの良し悪しとか見分けがつかないので。あまり甘くないシリアルでも「これExcellentなんだよ!90点なんだよ!」と言うと長男が納得してくれるんです笑
オーストラリアだと、何パーセント国産かという表示がありますね
どの国も自国産のものって大好きなんですね。それともそういう教育をされてきたからでしょうか。世界中が、高くても国産を選ぶわけではないでしょうし、国民性とか地理的背景とか色々ありそうですね。
日本人が食べ物を粗末にしない、大切にするという感覚が当然のように、外国の方にも神様を大切にするという感覚があって、それぞれの世界観があるんですよね。文化的な壁を理解しないといけないですね。私、「他人を知って認める」のと「自己主張する」のって似ていると思うんですよね。意外と、「自分はこうだ」という自己主張のある人ほど、「あなたはそうなのね」という他人の意見も受け入れている気がします。
じゃあサロンの自己紹介でも、事実をつらつら書くのではなく、もっと主張した方がいいですかね?
そうそう。「空を見上げるのが好きです」とか笑